書評:ジーン・ワルツ




書評:ジーン・ワルツ
 またまた「海堂尊」作品を読みました。

 なんと言いますか、同じ作者の本ばかり続けて読むのもなんなのですが、「チーム・バチスタの栄光」「ブラックペアン 1988」の面白さが忘れられず、また買ってしまいました。

 この本のテーマは産婦人科医療です。
 最近テレビのニュースでも頻繁に話題になっていますが、産婦人科医療の危機について描かれています。

 海堂尊の書く小説で一貫しているのは、現在の医療と役人に対しての批判です。
 役人が作り上げる医療制度の間違いを痛烈に批判しているのは読んでいても納得できますし、今後の産婦人科医療への危惧も読み取れます。
 海堂尊はこういった様々な問題を小説の中に取り込みながらも、小説としても読んでいて面白と感じさせるのがうまいですね。

 後半のクライマックスは手に汗握るような展開で、読んでいてもハラハラさせられます。
 しかし、これと言った謎もほとんどなく、エンディングでは少々物足りなく感じてしまいました。

 「チーム・バチスタの栄光」が面白かっただけに、それ以上の面白さをこの小説に求めるのは少々酷でしょうかね。

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